パートタイム労働法(短時間労働者法)

  • 1 パートタイム労働者とは 
     パートタイム労働法の対象である「短時間労働者」は、「一週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の一週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
     例えば、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」としてパートタイム労働法の対象となります。

    ※パートタイム労働指針では、「所定労働時間が通常の労働者と同一の有期契約労働者については、(中略)短時間労働者法の趣旨が考慮されるべきであることに留意すること」とされています。

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  • 2 労働条件の文書交付等 
     労働基準法では、パートタイム労働者も含めて、労働者を雇い入れる際には、「契約期間」「仕事をする場所と仕事の内容」「始業・就業の時刻や所定時間外労働の有無、休日・休暇」「賃金」などについて、文書で明示することが義務付けられています。
     これを踏まえたうえで、パートタイム労働法弟6条では、明示すべき事項を追加しています
    1. 事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、速やかに、「昇給の有無」、「退職手当ての有無」、「賞与の有無」を文書の交付等により明示しなければならない。
    2. 事業主は、1の3つの事項以外のものについても、文書の交付等により明示するよう努めるものとする。

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  • 3 待遇決定についての説明義務 
    パートタイム労働法第13条
     事業主は、その雇用するパートタイム労働者から求めがあったときは、その待遇を決定するに当たって考慮した事項を説明しなければならない。

    事業主に説明義務が課せられる具体的内容は、以下の事項です
     労働条件の文書交付等、就業規則の作成手続き、待遇の差別的取扱い禁止、賃金の決定方法、教育訓練、福利厚生施設、通常の労働者への転換を促進するための措置

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  • 4 賃金(基本給、賞与、役付手当等)の決定方法 
    (1)パートタイム労働者一般について
     事業主に対しては、パートタイム労働者の賃金を客観的な基準に基づかない事業主の主観や、「パートタイム労働者は一律○○円」といった理由で一律に決定するのではなく、職務の内容や能力のレベルに応じて段階的に設定するなど、働きや貢献に応じて決定することが努力義務化されました。
     具体的には、事業主は、職務の複雑度・困難度や責任・権限に応じた賃金設定や、昇給・昇格制度や人事考課制度の整備、職務手当、役職手当。成果手当の支給など、各事業所の実情にあった対応が求められます。

    (2)職務の内容と一定の期間の人材活用の仕組みや運用などが通常の労働者と同じパート労働者の場合
     その期間について、賃金を通常の労働者と同一の方法で決定することが努力義務化されました。
     具体的には、このようなパートタイム労働者に通常の労働者と同じ賃金表を適用することがもっとも望ましいものですが、通常の労働者が職能給であればパートタイム労働者も職能給にするなど、同じ評価基準によって賃金を決定すれば法律違反とまではいえないとされています。

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  • 5 教育訓練 
    (1)職務遂行に必要な能力を身につけさせるための訓練
     パートタイム労働者と通常の労働者の職務内容が同じ場合、その職務を遂行するに当たって必要な知識や技術を身につけるために必要な能力を身につけるために通常の労働者に実施している教育訓練については、パートタイム労働者に対しても通常の労働者と同様に実施することが義務化されました。

    (2)キャリアアップのための訓練など
     上記の訓練以外の訓練、例えばキャリアアップのための訓練などについては、職務内容の違いの如何にかかわらず、パートタイム労働者の職務の内容、成果、意欲、能力及び経験などに応じ実施することが努力義務化されました。

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  • 6 福利厚生施設 
     福利厚生施設のうち、給食施設、休憩室、更衣室について、通常の労働者が利用している場合はパートタイム労働者にも利用の機会を与えるよう配慮することが義務化されました。

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  • 7 通常の労働者への転換の推進 
     事業主は、パートタイム労働者の通常の労働者への転換を推進するため、次のいずれかの措置を講じなければならないとされています。

    • 通常の労働者を募集する場合、その募集内容をすでに雇っているパートタイム労働者に ついて、次のいずれかの措置を講じなければならない。
    • 通常の労働者のポストを社内公募する場合、すでに雇っているパートタイム労働者にも応募する機会を与える。
    • パートタイム労働者が通常の労働者への転換するための試験制度を設けるなど、転換制度を導入する。
    • その他、通常の労働者への転換を推進するための措置

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  • 8 パート労働者と通常労働者との比較 
    パート労働者の態様
    通常の労働者と比較して
    賃金 教育訓練
    職務の内容
    (業務の内容及び責任)
    人材活用の仕組みや運用など(人事異動の有無及び範囲) 契約期間 職務関連賃金
    ・基本給
    ・賞与
    ・役職手当
    左記以外の賃金
    ・退職手当
    ・家族手当
    ・通勤手当
    職務遂行に必要な能力を付与するもの 左記以外のもの(キャリアアップのための訓練など)
    ①通常の労働者と同視すべきパートタイム労働者
    同じ 全雇用期間を通じて同じ 無期または反復更新により無期と同じ
    ②通常の労働者と職務の内容と人材活用の仕組みや運用などが同じパートタイム労働者 ?[w[
    同じ 一定期間は同じ ?[w[
    ③通常の労働者と職務の内容が同じパートタイム労働者 ?[w[
    同じ 異なる ?[w[
    ④通常の労働者と職務の内容も異なる異なるパートタイム労働者 ?[w[
    異なる ?[w[ ?[w[
      (講じる措置)
     ◎・・パート労働者であることによる差別的取扱いの禁止   
     ○・・実施義務・配慮義務
     □・・同一の方法で決定する努力義務  
     △・・職務の内容、成果、意欲、能力、経験等を勘案する努力義務

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